p4 archive

古いリビジョンをアーカイブディポにアーカイブします。

構文

p4 [g-opts] archive [-n -h -p -q -t -z] -D depot FileSpec[revSpec]

説明

adminアクセス権限を持つHelix Coreサーバユーザがこのコマンドを実行すると、特定のリビジョンをarchiveタイプのディポ内に移動することができます。

ファイルがアーカイブディポに移動すると、ファイルに対する最後の操作がarchiveに変わります。

ファイルの内容にアクセスするコマンド(p4 sync、p4 diffなど)ではarchiveのリビジョンは無視されますが、ファイルの内容にアクセスする必要がないコマンド(p4 filelogなど)は引き続きアーカイブされたリビジョンに関するメタデータを報告します。

条件

-zオプションを指定せずにコマンドを実行した場合、以下に示すすべての条件に一致するリビジョンのみがアーカイブされます。

1. RCS形式ではなく、完全な形式(+F)または圧縮された形式(+C)で保管されたリビジョン
2. ローカルディポ(remoteディポでも別のarchiveディポでもないローカルディポ)内に存在するリビジョン
3. 別のリビジョンからコピーまたはブランチされたものではないリビジョン
4. 別のリビジョンにコピーまたはブランチされたものではないリビジョン

アーカイブディポに関するファイルシステムをマウントする前に、p4 archive -nコマンドを使用してテストを行うことができます。 このコマンドを-nオプションを付けずに実行する前に、アーカイブディポ用の記憶領域をマウントしなければなりません。

オプション

-D depot	ファイルのアーカイブ先となるアーカイブディポを指定します。
-h	最新リビジョンをアーカイブしません。
-n	リビジョンをアーカイブしません。 代わりに、どのリビジョンがアーカイブされたかを報告します。
-p	アーカイブディポ内の指定されたファイルのアーカイブを消去します。 完了時に、影響を受けるリビジョンに対する操作が「purge」に設定されます。 この状態の場合、p4 restoreコマンドを使用してファイルの内容にアクセスすることはできません。
-q	クワイエットモード。無視されたリビジョンに関するメッセージは抑止されます。
-t	テキストファイル(または、binary+Dタイプのファイルなど、デルタ形式で格納されたその他のリビジョン)をアーカイブします。
-z	このオプションを指定すると、遅延コピーが含まれているファイルやそれ自体が遅延コピーになっているファイルがアーカイブ内に保管されるため、ディスクスペースの使用量を削減することができます (遅延コピーは、フルファイルの場所を示すリファレンスです)。 このオプションを指定する場合は、上記の条件1と2に一致している必要があります。それ以外の条件に一致している必要はありません。 すべてのコピーをアーカイブしない限り、元のファイルはディポ内に残ったままになります。
g-opts	詳細については、「グローバルオプション」を参照してください。

使用上の留意点

ファイル引数にリビジョン指定子を使えるか？	ファイル引数にリビジョン範囲を使えるか？	最低限必要なアクセスレベル
使用可	使用可	admin

• デルタ形式で格納されたファイルをアーカイブするには、-tオプションを使用します。
ヒント

大量のRCSデルタを操作する場合、計算処理の負荷が高くなる可能性があります。

• アーカイブディポ内に保管されているリビジョンがバージョニングサービスにアクセス可能な状態になっている場合、p4 printコマンドを以下のように入力することにより、アーカイブされているリビジョンのうち、どのリビジョンを復元するかを指定することができます。

  p4 print -A -o myOutputFile //archive/depot/myFile

  このコマンドを実行すると、アーカイブされたファイルのすべてのバージョンがmyOutputFileにリダイレクトされます。 その後、p4 restoreコマンドを使用して1つ以上のファイルバージョンを復元するように、Helixサーバの管理者に依頼することができます。

  ヒント

  adminアクセス権限を持つユーザは、「p4 fstat -Ob」コマンドを実行して、サーバ上のアーカイブファイルのパス、リビジョン、タイプ、絶対ローカルパス、相対ローカルパスを表示することができます。

例

p4 archive file#3	リビジョン1から3のファイルをアーカイブします ファイル引数として単一のリビジョンを指定してp4 archiveコマンドを実行すると、リビジョン#1から指定したリビジョンまでが暗黙的にアーカイブ対象になります。
p4 archive file#3,3	リビジョン3のファイルをアーカイブします 単一のリビジョンrevのみをアーカイブするには、p4 archive file#rev,revの形式を使用します
デルタ形式で格納されたファイルをアーカイブするには、-tオプションを使用します。
p4 archive -D archives -t //depot/....txt	... ワイルドカードを使用して、.txt拡張子を持つファイルをアーカイブします。
p4 archive -D archives -t //depot/....txt@3,3	... ワイルドカードを使用して、チェンジリスト3に属している、.txt拡張子を持つファイルをアーカイブします。
p4 archive -D archives -t //depot/....txt@3	... ワイルドカードを使用して、チェンジリスト1から3に属している、.txt拡張子を持つファイルをアーカイブします。

Helixサーバで大量のRCSデルタを処理する必要がある場合、計算コストが大きくなる可能性があります。

関連コマンド

ディポを作成する	p4 depot
ファイルをアーカイブディポから復元する	p4 restore
ファイルをアーカイブせずに完全消去する	p4 obliterate