コマンドエイリアスの構文
コマンドエイリアスの定義は、複雑なものになる場合があります。 このセクションでは、コマンドエイリアスを定義するための基本的な構文と、定義内で使用できる各種要素について説明します。 以降のセクションでは、複雑なエイリアスの定義方法について例を使用して説明します。
コマンドエイリアス定義の最も単純な構文は、次のような構文です(左側がエイリアスで、右側がそのエイリアスに関連付けるコマンドです。これ以降「変換元コマンド」と呼びます)。
alias = transformation
例えば、コマンド名でフランスを使用する場合は、次のように指定します。
fiches = files
この定義をエイリアスファイル内に記述すると、「p4 fiches @2015/3/15
」などのコマンドを実行して、2015年3月15日時点におけるディポ内のすべてのファイルリビジョンに関するサーバリスト情報を取得できるようになります。
エイリアスでは、引数を使用することができます。 エイリアスの引数は、変換元コマンドでユーザが指定する値に対して照合されます。 変換元コマンドの引数は、エイリアスで指定された引数と同じ順序になっている必要はありません。 これらの引数は、名前を使用して照合されます。 引数を使用するエイリアス定義の構文は、次のようになります。
alias-name [[$(arg1)...[$(argn)]]= transformation
変換元コマンドの構文にはさまざまなものがあります。 以下はその一例です。
command $(arg1) $(arg2) $(arg3)
以下に例を示します。
recent-changes $(max) = changes -m $(max)
この「recent-changes」エイリアスは、次のように呼び出すことができます。
$ p4 recent-changes 5
上記のコマンドを実行すると、最後にサブミットされた5件のチェンジリストが表示されます。
エイリアス定義では、次の要素を指定することができます。
- コマンド引数
-
環境変数
環境変数には、すべてのHelixサーバ環境変数(
P4USER
、P4CLIENT
、P4PORT
など)のほかに、OSの変数も含まれます。 - 入力/出力のリダイレクト
- 特殊な演算子
次の表に、コマンドエイリアスの定義内で使用できる特殊な演算子を示します。
演算子 | 意味 |
---|---|
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エイリアスの引数をエイリアス内で指定する場合に使用します。この引数は、変換元コマンドの引数に対して照合されます。 |
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コメントを記述する場合に使用します。この文字以降のテキストがコメントとして認識されます。 |
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チェーンコマンドを指定する場合に使用します。 チェーンコマンドについては、制限事項を参照してください。 |
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行を継続する場合に使用します(1つのコマンドを続けて入力する際に入力が長くなる場合は、この演算子を使用して行を分割します)。 |
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入力の取得元を指定する場合に使用します。 |
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出力の送信先を指定する場合に使用します。 |
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等号演算子を指定した場合と同じ結果になります。 |
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小なり演算子を指定した場合と同じ結果になります。 |
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大なり演算子を指定した場合と同じ結果になります。 |
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置換文字列を指定する場合に使用します(仕様を編集する場合など)。 詳細については、「仕様を編集する」を参照してください。 |