ファイルタイプ修飾子

特定のファイルのベースタイプにファイルタイプ修飾子を適用することにより、タイムスタンプの保存、RCSキーワードの拡張、サービス上でのファイルの保存方法の指定などが可能です。 修飾子のファイルタイプへの適用に関して詳しくは、「Helix Coreでのファイルの保存形式を指定する」を参照してください。

次の表に、ファイルタイプ修飾子を示します。

修飾子 説明 注釈

+C

Helix Coreは、各ファイルリビジョンの完全圧縮バージョンを格納します。

binaryファイルおよび10MBを超える新規追加のtextunicodeutf16ファイルでのデフォルトの記憶メカニズム。

+D

Helix Coreは、デルタをRCS形式で格納します。

textファイルに対するデフォルトの格納機構。

+F

Helix Coreは、リビジョンごとにフルファイルが格納されます。

デルタの記憶が無意味または非効率的であり、かつテキストとして処理されない長いASCIIファイル(PostScriptファイルなど)に使用します。

+k

RCS(リビジョン制御システム)キーワード拡張。

サポートしているキーワードは次のとおりです。

$Id$

$Header$

$Date$

サブミットの日付

$DateUTC$

UTCタイムゾーンでのサブミットの日付

$DateTime$

サブミットの日付と時刻

$DateTimeUTC$

UTCタイムゾーンでのサブミットの日付と時刻

$DateTimeTZ$

サーバのタイムゾーンでのサブミットの日付と時刻(結果には実際のタイムゾーンが含まれる)

$Change$

$File$

$Revision$

$Author$

RCSキーワードは大文字と小文字を区別します。 キーワードの後のコロン(例えば、$Id:$)は任意です。

+ko

制限付きのキーワード拡張。

キーワード$Id$および$Header$のみを拡張します。 この修飾子の対は、主に2000.1より前のHelix Coreに遡って互換性を持たせる目的で存在し、旧バージョンのHelix Coreにおける修飾子+k(ktext)に対応します。

+l

排他的な作業状態にする(ロック)

設定すると、一度に1人のユーザしか、編集目的で作業状態にすることができません。

複数のユーザによる変更のマージが不可能であるバイナリファイルタイプ(グラフィック等)に有用です。

+m

オリジナルの更新日時を保存します。

ローカルファイルシステム上のファイルのタイムスタンプがサブミット時に保存され、同期時に復元されます。 Windows OSはファイルのタイムスタンプに依存するため、Windows環境下におけるサードパーティのdllにとって有用です。 デフォルトでは、更新日時はファイルを同期した日時に設定されます。

+S

最新リビジョンだけが格納されます。

新しいリビジョンがサブミットされると、古いリビジョンはディポから消去されます。 実行ファイルまたは.objファイルに対して有効です。

+Sn

最新のn個のリビジョンのみが格納されます。nは1~10、または16、32、64、128、256、512のいずれかの数値です。

新しいリビジョンをn個を超えてサブミットするか、既存の+Snファイルのnを現在のリビジョン数より少ない値に変更すると、古いリビジョンはディポから消去されます。 詳細については、「P4コマンドリファレンス」を参照してください。

+Snファイル修飾子を使用すると、ファイルを削除して再追加するときの動作が通常とは異なります。具体的には、追加または削除する前にサブミットされたファイルリビジョンが、削除されません。 例えば、+S2タイプのファイルにリビジョン5で削除のマークが付けられ、同じファイルタイプと修飾子を使用してそれらのファイルが再追加されると、リビジョン3と4は消去されません。

+w

ファイルは常にクライアントで書き込み可能です。

ファイルの読み取り/書き込みの設定はHelix Coreによって管理されるため、この設定は推奨されません。

+x

クライアントで実行権を付与します。

実行ファイルに使用します。

+X

アーカイブトリガを必要とします。

Helixサーバサービスはファイルへのアクセスのためにarchiveトリガを実行します。 詳細については、「Helixバージョニングエンジン管理者ガイド: 基本」を参照してください。