p4 branch

概要

ブランチマッピングとそのビューの生成または編集を行います。

構文


p4 [g-opts] branch [-f] branchspec
p4 [g-opts] branch -d [-f] branchspec
p4 [g-opts] branch [-S stream] [-P parent] -o branchspec
p4 [g-opts] branch -i [-f]

解説

p4 branchにより、p4 integrateで反映操作する 2つのファイルセット間のマッピングを作成することができます。ブランチビューで、反映元のファイル(fromFiles)と反映先のファイル(toFiles)の間の関係を定義します。ディポシンタックスでビューの両側を指定します。

ブランチマッピングを生成して名前を付けた後、p4 integrate -b branchnameと入力してファイルの反映操作を行います。ブランチマッピングは自動的にすべてのtoFilesをそれに対応するfromFilesにマッピングします。

p4 branchフォームを保存しても、ディポやクライアントワークスペースのファイルに直接的な影響はありません。ワークスペースにブランチされたファイルを作成し、チェンジリスト内でファイルを作業状態にするには、p4 integrate -b branchspecnameを実行する必要があります。

フォームフィールド

フィールド名

タイプ

解説

Branch:

読み取り専用

コマンドラインで与えられたブランチ名。

Owner:

入力必須

ブランチマッピングの所有者。デフォルトではブランチを生成したユーザに設定されます。このフィールドは、[Option:]フィールドがlockedになっていない限り重要ではありません。

指定する所有者は、Perforceユーザである必要はありません。ユーザがまだ存在していないため任意の名前を使用する場合や、ユーザを削除してから仕様を新しいユーザに割り当てるまでのプレースホルダーが必要となる場合があります。

Access:

読み取り専用

ブランチマッピングに最後にアクセスがあった日付。

Update:

読み取り専用

ブランチマッピングが最後に変更された日付。

Options:

入力必須

unlocked(デフォルト)またはlockedに設定します。

lockedの場合には、[Owner:]だけがブランチマッピングを修正することができ、そのマッピングはこのフィールドがunlockedに設定されるまで削除することはできません。

Description:

任意入力

ブランチの目的を簡潔に説明するコメント。

View:

入力必須

ディポにある1つのファイルセット(反映元ファイル)からディポにある別のファイルセット(反映先ファイル)へのマッピングを記述します。ビューは、ディポの1つの場所から別の場所にマッピングします。

例えば、ブランチビュー

//depot/main/... //depot/r2.1/...

は//depot/mainのすべてのファイルを//depot/r2.1にマッピングします。

オプション

-d

名前を指定してブランチマッピングを削除します。ファイルは、この操作による影響を受けません。1つのコードラインから別のコードラインへの、保存されたマッピングだけが削除されます。通常、このオプションは該当するブランチ仕様を生成したユーザだけが使用できます。

-f

強制オプションです。Perforce管理者が-dと組み合わせて使用すると、自分が所有者でないブランチを削除することができます。また、管理者がブランチマッピングの更新日を変更することも可能にします(-fオプションを使用すると、[Update:]フィールドが書き込み可能になります)。

-i

エディタを立ち上げずに標準入力からブランチマッピングを読み取ります。

-o

エディタを立ち上げずに標準出力にブランチマッピングを出力します。

-P parent

指定されたストリームを、指定した親の子ストリームとして処理した場合に生成されるマッピングを表示します。-Sが必要です。

-S stream

指定されたストリームに対して生成されたマッピングを表示します。このオプションを指定すると、ストリームとその親との間で変更がどのように伝播されるかが分かります。

g-opts

“グローバルオプション”を参照してください。

使用上の留意点

ファイル引数にリビジョン指定子を使えるか？

ファイル引数にリビジョン範囲を使えるか？

最低限必要なアクセスレベル

適用外

適用外

open

  • ブランチビューで、2つの関連するコードラインの関係を定義します。例えば、あるプロジェクトの開発ファイルが//depot/project/dev/...に保存されていて、そのプロジェクトのリリース2.0用の関連コードラインを//depot/project/r2.0/...に生成したいとすれば、ブランチビューを次のように指定します。

    //depot/project/dev/... //depot/project/r2.0/...

    ブランチビューには、複数のマッピングを記述することができます。ビューの指定についてさらに詳しくは、“ビュー”を参照してください。

  • パスまたはファイル名に空白が含まれる場合は、パスを引用符で囲みます。次に例を示します。

    //depot/project/dev/... "//depot/project/release 2.0/..."

  • ブランチビューはp4 diff2 -b branchname fromFilesという構文により、p4 diff2でも利用することができます。これは、ブランチビューで定義されたfromFiles対toFilesのパターンに合致するファイルの差分を表示します。

関連コマンド

既存のブランチマッピングのリストを参照する。

p4 branches

1つのファイルセットから別ファイルセットへ変更をコピーする。

p4 integrate

2つのコードラインの間の違いを参照する。

p4 diff2