ワークスペースを作成および管理する

ワークスペース仕様はワークスペースからアクセス可能なディポの部分を定義し、ディポ内のファイルのローカルコピーを保存する場所を指定します。この場所はワークスペース(またはPerforceコマンドラインインタフェースではクライアント)と呼ばれます。コンピュータには複数のワークスペースを設定することができます。ファイルを使用する場合、Perforceサービスに接続する際はワークスペースが必要になります。ホスト名とポートのみを使用して接続できますが、ワークスペースを指定しない場合、ファイルのやりとりができません。

ディポファイルのローカルファイルへのマッピングはワークスペースビューと呼ばれます。ストリームを使用している場合、Perforceはストリームの構造に基づいてワークスペースビューを生成します。ストリームの構造が変更されると、ワークスペースビューは自動的に更新されます。(ストリームワークスペースのビューは手動で編集することはできません。)クラシックディポを使用する場合は、手動でワークスペースビューを保守する必要があります。

ストリームの詳細情報は、ストリームについてを参照してください。

ワークスペースを作成する

新しいワークスペースを作成する手順は以下のとおりです。

  1. 以下のいずれかを実行して、[ワークスペース]ダイアログを開きます。

    • [接続] > [新しいワークスペース...]に移動します。

    • [ストリーム]タブをコンテキストクリックして、[新しいワークスペース...]を選択します。

    • [ワークスペース]タブをコンテキストクリックして、[新しいワークスペース...]を選択します。

  2. [基本]タブで、デフォルトのワークスペース名とルートを使用または変更します。

  3. ワークスペースをディポにマップします。

    クラシックディポ:以下のいずれかを実行して、[ワークスペースマッピング]フィールドにワークスペースビュー(マッピング)を構成できます。

    • [ワークスペースマッピングをテキストで表示] アイコンを選択し、Perforceクライアントビュー構文を使用してビューの仕様を入力します。

    • [ワークスペースマッピングをツリー形式で表示] アイコンを選択し、必要なファイルとフォルダを参照します。

      ワークスペースマッピングを構築します。ディポ、フォルダ、またはファイルを選択して[含める]、[除外]、[消去]アイコンを使用するか、またはコンテキストメニューの[含める]、[除外]、[消去]オプションを選択します。

    ワークスペースマッピングの詳細情報は、ワークスペースビューを設定するを参照してください。

    ストリームディポ:

    • ストリーム: このワークスペースに関連付けるストリームを入力または参照します。

      ストリームを入力すると、ワークスペースビューの[ワークスペースマッピング]に自動的に表示されます。編集することはできません。

      注意

      ストリームからワークスペースの関連付けを解除するには、[ストリーム]フィールドのエントリを削除します。

    • 変更時のストリーム: 特定のチェンジリストのストリーム定義を使用して作業する場合は、ここにチェンジリスト番号を入力します。

      ストリーム定義に変更が加えられると、変更カウンターの現在の値を使用してストリームのバージョンが付けられます。以前のチェンジリストのストリーム定義に基づいて生成されたビューをストリームワークスペースで使用する場合は、変更時のストリームを使用してください。

      現在のストリーム内のセットとは異なるディレクトリやファイルのセットを使用する必要がある場合は、変更時のストリームのビューを使用すると便利です。たとえば、以前のバージョンのストリームには含まれていたが、現在のストリームには含まれていないライブラリを使用してビルドをテストするような場合です。最後のチェンジリストの番号を入力してこれらのライブラリを含めます。このワークスペースで作業する際、Perforceはこのチェンジリストと同期して、ビルドのテストを実行できるようにします。変更時のストリームのワークスペースは読み取り専用です。以前のチェンジリストにファイルをチェックインすることはできません。

    ストリームの詳細情報は、ストリームについてを参照してください。

  4. 詳細オプション:[詳細]タブで、以下の設定を指定できます。

    Owner

    仕様を作成したユーザーです。

    Locked

    有効にすると、ワークスペースの所有者のみがワークスペース仕様を使用、変更、削除できます。

    Description

    ワークスペースの目的についての説明、または明記する必要のある関連情報。

    Host

    (任意指定)ワークスペースが存在するコンピュータ。どのマシンからでもワークスペースを使用できるようにするには、このフィールドを空白のままにします。

    AltRoots

    ワークスペース仕様を異なるプラットフォームのホストから使用するため、ホストプラットフォーム固有の構文により記述されたワークスペースルートのリスト。

    File Options

    • Allwrite:ワークスペース内のすべてのファイルを書き込み可能(変更可能)にします。

    • Clobber:ファイルを同期すると、ワークスペース上の書き込み可能ファイルが上書きされます。

    • Compress:ワークスペースとPerforceサーバー間で送信されるデータを圧縮します。

    • Modtime:クライアントワークスペースで編集されたファイルの変更時刻を、ファイルがディポにサブミットされた時刻に設定します。

    • Rmdir:フォルダに含まれているすべてのファイルが削除された場合、ワークスペースフォルダを削除します。

    Line ending characters for text files:

    テキストファイルをワークスペースコンピュータに保存する際に使用される行末規則。

    • Local:ワークスペースプラットフォームのデフォルトを使用します

    • Unix:LF

    • Mac:CR

    • Win:CRLF

    • Share:行末はLFです。行末の前にあるすべてのCRは、保存または同期の際に削除されます(UNIXとWindows間で共有されるディスク対象)

    On submit:

    ユーザーがファイルをサブミットしたときに起こる動作を構成します。

  5. [保存]をクリックしてエントリを保存し、ワークスペース仕様を作成します。

ワークスペースを変更する

クラシックディポ:

ワークスペースの切り替えは、[ワークスペースを選択]ダイアログを使用して行うことができます。以下のいずれかを実行して、[ワークスペースを選択]ダイアログを開きます。

  • [ツリー]パネルの最上部にあるドロップダウンメニューでドロップダウン矢印をクリックし、[ワークスペースに切り替え...]を選択します。

  • [接続] > [ワークスペースに切り替え...]に移動します。

  • [接続をオープン]ダイアログを開き、[ワークスペース]フィールドの横にある[表示]をクリックします。

ワークスペースの切り替えは、[ワークスペース]タブでワークスペースをコンテキストクリックし、[ワークスペース<workspace name>に切り替え]を選択して行うこともできます。

ストリームディポ:

ストリームワークスペースの切り替えは、従来のワークスペースの切り替えと同じ方法で行うことができます。また、以下を実行してワークスペースを切り替えることもできます。

  • ストリームをコンテキストクリックし、[このストリームでの作業...]を選択します。

  • ストリームにマージまたはコピーします。対象ストリームのワークスペースに切り替えるように求められます。

どちらの場合も警告ダイアログが表示され、ワークスペースを切り替えるか、新しいワークスペースを作成するかを聞かれます。[ワークスペースに切り替え]ボタンをクリックし、ワークスペースを切り替えます。複数のワークスペースがストリームに関連付けられている場合は[ワークスペースを選択]ダイアログが開き、ここで必要なワークスペースを検索して選択できます。

ただし、[プリファレンス]ダイアログのストリーム操作の設定で、ストリーム間を切り替えるときに同じワークスペースを使用するように設定している場合、P4Vはワークスペースを切り替えるように求めません。代わりに、ワークスペースビューに切り替え先のストリームが表示されます。つまり、ワークスペース定義の[ストリーム]フィールド値は、新しいストリームに変更されます。ストリーム操作のプリファレンスを問わず、[ワークスペース] アイコンを現在のストリームから目的のストリームにドラッグした場合、ストリームグラフでは常にこのような動作になります。

ワークスペースを表示する

接続先のサーバーのワークスペースを表示するには、以下のいずれかを実行します。

  1. [表示] > [ワークスペース]に移動するか、ツールバーにある[ワークスペース] アイコンを選択し、[ワークスペース]タブを開きます。

    ワークスペースの行をクリックし、クライアントワークスペース仕様の詳細を表示します。

  2. [ワークスペースを選択]ダイアログを開きます。

    ワークスペースの行をクリックし、クライアントワークスペース仕様の詳細を表示します。

ワークスペースを検索する

[ワークスペース]タブおよび[ワークスペースを選択]ダイアログでは、フィルターを使用してワークスペースを検索できます。以下を組み合わせてワークスペースをフィルターできます。

  • 所有者: 現在のユーザーを選択するか、ユーザーIDを入力します。

  • ワークスペースの名前

  • ストリームの名前

[このコンピュータで使用可能なワークスペースのみを表示する]を選択することもできます。

フィルターの詳細情報は、検索とフィルターを参照してください。

ワークスペースを削除およびアンロードする

ワークスペースを削除すると、Perforceのワークスペースレコードは削除されますが、ワークスペースやディポのファイルは削除されません。Perforceでファイルがチェックアウトされている(編集目的で開かれている)ファイルが存在するワークスペースは、削除できません。

ワークスペースを削除する手順は以下のとおりです。

  1. ワークスペースに関連付けられている作業中または保留中のチェンジリストをサブミットするか元に戻します。

  2. [表示] > [ワークスペース]に移動するか、ツールバーにある[ワークスペース] アイコンを選択し、[ワークスペース]タブを開きます。

  3. ラベルをコンテキストクリックして[ワークスペース'workspace_name'を削除]を選択します。

アンロードすると、あまり使用されていないメタデータは、バージョニングエンジンのデータベースファイルから、アンロードディポ内のフラットファイルセットに転送されます。ワークスペースをアンロードした後、再び使用する必要が生じた場合は、ワークスペースをリロードできます。

ワークスペースをアンロードする手順は以下のとおりです。

  1. ワークスペースに関連付けられている作業中または保留中のチェンジリストをサブミットするか、元に戻します。

  2. [表示] > [ワークスペース]に移動するか、ツールバーにある[ワークスペース] アイコンを選択し、[ワークスペース]タブを開きます。

  3. ワークスペースをコンテキストクリックし、[ワークスペース'workspace_name'をアンロード]を選択します。

アンロード済みワークスペースをリロードする手順は以下のとおりです。

  1. [表示] > [ワークスペース]に移動するか、ツールバーにある[ワークスペース] アイコンを選択し、[ワークスペース]タブを開きます。

  2. [フィルター]パネルで [アンロード...]アイコンを選択して[アンロード済みワークスペース]ダイアログを開き、リロードするアンロード済みワークスペースをフィルターして選択します。

  3. ワークスペースをコンテキストクリックし、[ワークスペース'workspace_name'をリロードを選択します。

アンロードの詳細については、『Perforceコマンドリファレンス』を参照してください。

ワークスペースビューを設定する

ワークスペースビューはワークスペースツリーに表示するディポの部分、およびディポファイルのローカルコピーを保存するワークスペース内の場所を決定します。ストリームを使用する場合、ワークスペースビューは自動的に生成されて表示されます。クラシックディポを使用する場合は、このトピックで説明されているようにビューを手動で保守する必要があります。

ワークフロービューを定義または変更する手順は以下のとおりです。

  1. [表示] > [ワークスペース]に移動するか、ツールバーにある[ワークスペース] アイコンをクリックします。

  2. [ワークスペース]タブでワークスペースをコンテキストクリックし、[ワークスペースを編集]を選択します。

  3. [ワークスペース]フォームで[ワークスペースマッピング]フィールドを編集します。

    以下で説明するように、ビューは構文およびグラフィックで定義できます。

  4. 編集を終了したら、変更を保存します。

構文でビューを設定する

[ワークスペースマッピングをテキストで表示] アイコンをクリックし、Perforceクライアントビュー構文を使用してビュー仕様を入力します。ビューは1行につき1つのマッピングで構成されています。マッピングの左側はディポファイルを示し、右側はディポファイルがディポから取得された場合に保存されるワークスペース内の場所を指定します。例: 

//depot/...         //bruno/depot/...
//user_depot/...    //bruno/user_depot/...
//projects/...      //bruno/myprojects/...

クライアントビュー構文の詳細については、『P4ユーザーズガイド』を参照してください。

グラフィックでビューを設定する

[ワークスペースマッピングをツリー形式で表示] アイコンをクリックします。ディポがフォルダおよびファイルのツリーとして表示されます。マップするファイルまたはフォルダをコンテキストクリックして、以下のようにマッピングを選択します。

  • ツリーを含める/ツリーを除外: 選択したフォルダの下にあるすべてのファイルを含めるか除外します。

  • ファイルを含める/ファイルを除外: 特定のファイルを含めるか除外します。

  • 特殊表記を含める/特殊表記を除外: Perforce構文を使用してワークスペースビューを指定します。

ファイルまたはフォルダをダブルクリックし、表示される[特別編集]ダイアログでビューを定義することもできます。このダイアログでは、ラジオボタンをクリックするか、[式]フィールドを使用してクライアントビューマッピングの左側と右側のコンポーネントを入力することにより、オプションを指定できます。

ヒント

ディポパスをクライアントビューにすばやく追加するには、[表示] > [ディポをフィルタリング] > [ディポ全体のツリー]に移動し、目的のパスをコンテキストクリックして、[ワークスペースビューにマップ...]を選択します。