カスタムツールを設定する // P4Vユーザーズガイド

カスタムツールを設定する

ツールメニューにコマンドやフォルダを追加することができます。これにより、ツールをP4Vのツールメニューから、またオプションとしてコンテキストメニューから使用できるようになります。自分のカスタムツール定義をファイルにエクスポートし、そこから他のP4Vユーザーがインポートすることができます。

環境を考慮する

P4Vは、指定されたカスタムツールを外部プロセスで起動します。Perforceの設定は、外部プロセスに次のようにエクスポートされます。P4PORT、P4USER、P4CLIENT、P4CHARSETの設定でP4V接続に影響するもの、またP4V実行環境に存在する、P4V起動時に指定されたコマンドライン引数やグローバル設定(Windowsマシンでは、p4 set -sコマンドで構成された設定)を含むその他のPerforce設定が、外部プロセスにエクスポートされます。

P4CONFIG環境変数が設定されている場合、ツールは操作されているファイル階層に存在するP4CONFIGファイルを認識します。P4CONFIGファイルの設定は、環境の設定をオーバーライドします。P4CONFIG設定が環境設定をオーバーライドしないようにするには、[P4CONFIGファイルを無視する]を選択します。(構成ファイルの詳細情報は、『P4ユーザーズガイド』を参照してください。)引数をカスタムツールに渡している場合、[P4CONFIGファイルを無視する]を選択し、カスタムツールで使用されるサーバー設定が、渡された値と確実に対応するようにします。

Macでは、デフォルトによりカスタムツールはシェルからは起動しません。P4CONFIG設定を認識する必要のあるツールでは、ツールの起動前にシェルを開始するスクリプトを作成するか、P4CONFIGをグローバルに定義します(たとえば、/etc/profile、/etc/profile.local、/etc/csh.login)。Bourneシェルを使用してシェルを作成するには、#!/bin/shコマンドを発行します。Cシェルでは、#!/bin/tcshコマンドを発行します。

ツールの実行を続けたり別のアプリケーションを起動する必要がある場合、バックグラウンドで実行して、カスタムツールで起動されたシェルまたはプロセスを終了します。このアプローチにより、P4Vの終了時、確実に別のツールを妨害せずにアプリケーションを開いたままにできます。

カスタムツールを追加する

カスタムツールをP4Vに追加します。

[ツール] > [カスタムツールの管理...]を選択します

[カスタムツールの管理]ダイアログが表示されます。
[新規]をクリックし、[ツール...]を選択します。

[カスタムツールの管理]ダイアログが表示されます。
[Name]フィールドに、ツールメニューに表示するメニュー項目の名前を入力します。
[Placement]フィールドで、そのツールをツールメニューのどの部分に表示するかを指定します。新しいツールをP4Vコンテキストメニューで利用できるようにするには、[利用可能なコンテキストメニューに追加]チェックボックスを選択します。
このコマンドと関連付けるアプリケーションを[Application]フィールドで指定します。アプリケーションを参照するには、[表示]をクリックします。(アプリケーションをExplorerから、または検索ウィンドウから[Application]フィールドにドラッグアンドドロップすることができます。)

重要

p4コマンドを発行するツールを定義するには、[Application]フィールドにp4を指定し、コマンドと必要な引数(たとえばfix -c %c job000001)を[Arguments]フィールドに指定します。通常、アプリケーションと引数の指定は、別々のフィールドで行うようにしてください。

[Arguments]フィールドには、次の表にリストされている指定子を使用してコマンド引数を入力します。

注意

一部の引数は、大文字と小文字の形式のものがあります。ツールを一度に実行してすべての値をまとめてサブミットするには、大文字の引数を指定します。ツールを各値ごとに実行するには、小文字の形式を指定します。

`%a`	選択したラベル
`%b`	選択したブランチ
`%C、%c`	選択したチェンジリスト
`%D、%d`	選択したファイルまたはフォルダ(ディポファイルに使用したディポ構文)
`%F、%f`	選択したファイル(ディポファイルに使用したワークスペース構文)
`%i`	選択したワークスペース仕様
`%J、%j`	選択したジョブ
`%O、%o`	フォーカスされているパネルにより異なります。左パネルがフォーカスされている場合、選択したチェックアウトファイル。右パネルがフォーカスされている場合、すべてのチェックアウトファイル。
`%P、%p`	選択した作業中チェンジリスト
`%S、%s`	選択したサブミット済みチェンジリスト
`%t`	選択したストリーム
`%u`	選択したユーザー
`$c`	現在のワークスペース仕様
`$p`	現在のポート
`$r`	現在のクライアントワークスペースルート
`$u`	現在のユーザー
`$D`	プロンプトダイアログからの引数
`$%`	リテラルの'%'文字
`$$`	リテラルの'$'文字

引数についての注意:

引数は、空白スペースで区切る必要があります。
スペースを含む値を指定するには、二重引用符で囲みます。例:
```
"C:\Program Files\scripts\changelistreport.pl" %p
```
ツールの定義につき1つの%引数を指定することができます。
大文字の指定子は、コマンドに値をグループとして送り、一方で小文字の指定子は各値ごとにコマンドを実行します。

たとえば、mycommand %Fはmycommand arg1 arg2 arg3を実行し、mycommand %fはmycommand arg1; mycommand arg2; mycommand arg3を実行します。
カスタムツールにプロンプトダイアログからの引数($D)が含まれる場合、文字列の値を入力する時は"&"の文字を避けるように、ユーザーにカスタムツールプロンプトで警告する必要があります。"&"の値は、特殊文字です。

[Start in]フィールドでは、コマンドを実行するディレクトリを指定します。ディレクトリは、オペレーティングシステムの構文を使用して指定することができます(例:

C:\tmpまたは/tmp)。また%fを指定することで、選択したファイルのディレクトリを使用します。

注意

%fを指定する場合、その他の値は省略します。たとえば、%f\tempは無効です。
標準入出力を表示する端末ウィンドウでアプリケーションを実行するには、[ターミナルウィンドウでツールを実行]を選択します。
ユーザーがカスタムツールメニューの項目を選択後に引数を入力できるようにするには、[引数をユーザーに問い合わせる]を選択し、[Description]フィールドに必要な引数の記述を入力します。問い合わせ時にユーザーが参照できるようにするには、[ファイルブラウザをプロンプトダイアログに追加]を選択します。
ツールのアプリケーションの実行後にP4Vを更新するには、[完了時にP4Vを更新]を選択します。
入力を保存するには、[OK]をクリックします。

ツールのインポートおよびエクスポート

自分が定義したツールをXMLファイルにエクスポートでき、それをP4Vユーザーがインポートできます。同様に、P4Vユーザーが作成したツールをインポートすることができます。

ツールのインポートは次のように行います。

[ツール] > [カスタムツールの管理...]を選択します

[カスタムツールの管理]ダイアログが表示されます。
[ツールのインポート...]をクリックします。

P4Vは[ファイルからカスタムツールを読み込む]ダイアログを表示します。
ファイル名を入力またはファイルを表示してから、[開く]をクリックします。

[インポートのプレビュー]ダイアログが表示されます。
[インポート]をクリックします。

ツールの定義がインポートされます。

ツールのエクスポートは次のように行います。

[ツール] > [カスタムツールの管理...]を選択します

[カスタムツールの管理]ダイアログが表示されます。
[ツールのエクスポート...]をクリックします。

[エクスポートのプレビュー]ダイアログが表示されます。
エクスポートするツールを選択し、[エクスポート]をクリックします。

[カスタムツールをファイルに保存]ダイアログが表示されます。
ファイル名を入力し、エクスポートファイルを保存する場所を表示して、[OK]をクリックします。

注意

Windowsでツールが実行しない場合、開いているファイルの拡張子が必要なアプリケーションと関連付けられていることを確認してください。

P4Vユーザーズガイド (2014.3)