東陽テクニカ

ファラデーケージ法EMI測定システム FC-1000

ユニットのノイズを測定するには、電波暗室での遠方電界強度を測定するか、TEM-CELL法のように比較的大型な簡易測定装置を使用するのが一般的です。
一方、半導体単体のノイズ測定法に関してはIECによって様々な評価方法が提案、検討されています。
東陽テクニカのCommon-EMI [FC-1000]は、このIECで検討されている半導体単体のノイズ測定法であるWBFC(ワークベンチファラデーケージ)法を応用し、ノイズ対策で重要といわれているコモンモードノイズを測定可能にしたものです。

特長

Common-EMI[FC-1000]の特長

高再現性

Common-EMI [FC-1000]を使用した測定は、信号線や電源線からの放射ノイズの影響を受ける事が少なく、供試機器が持つ性能を高精度に引き出す事ができます。
また同一供試機器上の部品置換えによる差異なども確認する事ができます。

低フロアノイズレベル

Common-EMI [FC-1000]は、フロアノイズが低いため暗室等における測定ではフロアノイズに埋もれてしまい観測できないノイズも測定可能で、ノイズ対策の効果確認が容易です。

測定時間の短縮

Common-EMI [FC-1000]を使用した測定は、セッティングを含め短時間で終了します。
電波暗室での測定と比較すると測定工数は約1/5になります。
(測定する被測定物の動作状況により異なります。)

WBFC用測定ソフトウエア EP6/FC

EP6/FC型は、ファラデーケージ法EMI測定システム用に設計された専用測定ソフトウェアです。Windows PC上で動作し、スペクトラムアナライザ、レシーバ、RFセレクタを制御可能です。東陽テクニカ EPシリーズの最新ソフトウェア として自動測定、対策作業などの作業をサポートします。

テクノロジー

WBFC法とは

WBFC(Work Bench Faraday Cage)法は、金属箱の底面から30mmの位置に供試機器を配置してインピーダンスを一定に保ち、金属箱と供試機器間に発生するコモンモード電圧を測定する手法です。

電波暗室での測定には欠かす事のできないアンテナや測定付属品が不要になります。
システム全体を卓上に配置する事ができるため省スペース化をはかる事もできます。

-システム構成-

仕様

主な仕様 単位  
測定周波数範囲 MHz 30~1000
最大外形寸法(W×D×H) mm 950×780×220
質量 kg> 29.2
許容被測定物寸法(W×D×H) mm 450×450×80
入出力電圧範囲(※1) VDC -48~+48
入出力電流範囲(※1) ADC 0~2
電源入力端子数 系統 6
信号入出力端子数> 系統 3

※1:ACの入出力はできません。