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東陽テクニカ
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レーザーアコースティック測定
ALOtec社製 LAWave
超薄膜ヤング率測定システム

ドイツ ALOtec社製のLAWaveシステムは、SAW(表面弾性波)を用いた超薄膜ヤング率測定システムで、5nm厚のDLC膜のヤング率測定も可能です。
LAWaveシステムは、DIN 50992-1に基づいた測定システムです。 表面弾性波を用いてDLCなどの薄膜の機械特性評価を非破壊で行うことができます。
測定時間は、1点当りわずか1分以内です。
また、特別な試料調整も必要ありません。

◆主なアプリケーション
薄膜: DLC、TiN、BN、CN、TiC、Al 等
基板: シリコン、鉄、アルミ、セメントカーバイド 等

★特長
DIN 50992-1 準拠
非破壊測定
5nm厚 DLC膜 測定可能
高スループット
試料調整不要
多層膜測定に対応
加工変質層の有無の評価に利用可能
ドイツ フラウンホーファー研究所が開発

★測定原理
LAWaveシステムは、試料表面レーザーを照射し、音波を励起させます。 励起された音波は試料表面に沿って伝播します。
この音波検出器で検出され、レーザー超音波信号としてオシロスコープに記録されます。 この信号をフーリエ変換して、周波数位相速度の曲線を求めます。 この曲線は試料ヤング率密度膜厚に依存し、解析ソフトウェアによってヤング率が計算されます。


★SAW法とは
SAW(表面弾性波)とは、試料パルスレーザーを照射して励起された表面弾性波を圧電素子で測定し、専用ソフトウェアによって分散曲線(周波数位相速度)を計算する方法です。
分散曲線の式はヤング率密度膜厚、及びポアソン比で決定されますので、既知のパラメータ(例えば膜厚ポアソン比)を入力して、未知のパラメータ(例えばヤング率密度)を求めることができます。 LAWaveシステムでは、専用ソフトウェアによって分散曲線の形状から、ヤング率密度、もしくは膜厚を算出します。
一部の試料(DLCなど)については、ヤング率密度の相関関係のテーブルが用意されています。 これを用いることで、既知の膜厚の試料に対して、ヤング率密度を同時に算出することができます。

★超薄膜のヤング率測定
LAWaveは、膜厚密度が既知の試料に対して、膜厚100nm以下のような超薄膜のヤング率を測定することができます。 原理上、基板より硬い薄膜であっても測定可能です。
DLC薄膜に関しては、5nmの超薄膜のヤング率測定を実現しています。

★試料調整不要の非破壊測定、高スループット
ヤング率を測定する方法としては、膜歪み法押し込み試験法ブリュアン散乱法超音波顕微鏡法共鳴振動法などが挙げられます。 しかしながらこれらの手法は、特別な試料調整を必要とする破壊測定である非常に長い測定時間がかかる、もしくは サブミクロンあるいはナノメートル厚の薄膜には有効ではない といった問題点を抱えていました。
LAWaveは、特別な試料調整を要することなく、また 1測定点当りの測定時間も1分以内で超薄膜のヤング率を再現性良く測定することができる、使い勝手が格段に向上した手法です。

★DIN規格準拠
LAWaveによる測定は、すべてDIN50992-1に準拠して行われます。 繰り返し精度は99.9%以上です。
DIN50992-1の参考資料もご用意しております。

★多層膜測定に対応
LAWaveでは、2種類、条件によっては3種類の材料から構成される多層膜を測定し、それぞれの材料のヤング率を求めることも可能です。 多層構造物の機械特性評価への新たな可能性が広がります。

★加工変質層の有無の評価
SAW法試料表面の物性に敏感です。 LAWaveは、分散曲線の傾きから加工変質層の有無の評価を行うことができます。

◆仕様

レーザー (N2レーザー)
 プロテクションクラス  3B
 波長  337 nm
 出力  0.4 mW (10Hz平均)
 パルスエネルギー  0.4 mJ
 パルス幅  0.5 ns

デジタルオシロスコープ (15インチモニタ付)

 サンプリングレート  4×109 /s (4 GHz)
 バンド幅  600 MHz
リニアテーブル

 可動範囲  25 mm
 再現性  1.5 μm
 絶対精度  5 μm (25mm移動時)

レーザーアコースティックデバイス
(レーザービームガイド、表面弾性波検出器)

 最大試料サイズ  100 mm (直径)
 (300mmウェハ対応品も別途ございます)
 バンド幅  250 MHz

◆寸法/重量

 本体寸法  0.8 × 1.0 × 1.5 m
 本体重量  約 200 kg

◆試料の条件

 試料の形状  表面が平滑であること
 サイズ  10 × 5 mm 以上
 厚さ  シリコン: 0.3 mm 以上、 その他: 2 mm 以上
 表面の粗さ  十点平均粗さ Rz: 1 μm 以下
 (表面が滑らかであるほど超薄膜に対する感度が高くなります)
 透明度  薄膜または基板がレーザーの波長(337nm)を吸収すること
 微小構造の影響  超薄膜に対して高い感度を得る条件:
 微細な粒子を持つ材料
 シリコンのような単結晶

★測定例

2種類のコート材をシリコン[100]のコートなしと比較した分散曲線。 基板に対して膜のヤング率が大きい場合は右肩上がりの曲線に、小さい場合は右肩下がりの曲線が描かれます。 シリコン[100]上の膜厚60~100nmのDLC膜の分散曲線。 理論曲線(点線)と実験値(実線)との一致にもご着目ください。

シリコン上の、作成条件の異なるDLC超薄膜の分散曲線。 4.2~5.2nmの超薄膜のヤング率が求まっています。 窒化の深さの異なる窒化鉄の分散曲線。 この表面処理は、連続的に硬度の低下する拡散層を物質中に形成します。 分散曲線を比較することで、窒化による硬化の深さを比較することができます。

鉄上のDLC/Alの多層膜の分散曲線。 DLCとAlが交互に重なり合った多層膜におけるDLCのヤング率測定に成功しています。 SAW法押し込み試験法で測定したDLC膜のヤング率の比較。 DLCの膜厚は1~2µm。